聖書の読み方

メルマガのバックナンバーを掲載してます 更新は毎週水曜日と日曜日です

2023-01-01から1年間の記事一覧

新約聖書の時代背景(3)

前回に引き続き、新約聖書の時代背景について解説します。 4.ユダヤ教の状況(3) さて当時のユダヤ教には、もうひとつ重要な党派がありました。 それは、エッセネ派と呼ばれる人々です。 彼らは、新約聖書に直接は登場しませんが、当時の時代背景を理解…

新約聖書の時代背景(2)

前回に引き続き、新約時代の時代背景について解説します。 2.ユダヤ教の状況(1) さて今回は、イエスの時代のユダヤ教について解説します。当時ユダヤ教では、神殿が重要な役割を果たしていました。 この神殿の歴史は古く、紀元前10世紀のソロモンの時…

新約聖書の時代背景(1)

(前回の記事は、こちら) 今回のメールマガジンのテーマは「新約聖書の時代背景」です。 イエスと彼の弟子たちが生きたのは、紀元1世紀のパレスチナ、そしてローマ帝国でした。そこで今回のメルマガでは、(一般常識の範囲内と言われるかも知れないことは…

キリストの再臨とは?(3)

前回に引き続き、再臨について解説します。 3.再臨に関する教えの意義 さて、今回までのメルマガでは、再臨について解説をしてきました。ですが、これは内容が内容だけに、にわかには信じられない、そんな人も多いのではないでしょうか? しかし、キリスト…

キリストの再臨とは?(2)

前回に引き続き、キリストの再臨について解説します。 2.再臨の前兆 前回は、聖書にキリストが再び現れるということを予告しているということを、解説しました。 これは、にわかには信じられないことかもしれませんね。 しかし新約聖書には、キリストが再…

キリストの再臨とは?(1)

(前回の記事は、こちら) 今回は、キリストの再臨について解説します。 1.再臨とは? さて、少し前のメールマガジンでは、終末について取り上げました。しかし、まだあることについて、解説できていませんでした。 それは、「キリストの再臨」についてで…

十戒の意義(4)

前回に引き続き、十戒について解説をします。 7.十戒のもつニュアンス ここまで十戒について解説をしてきましたが、いかがだったでしょうか? ここでは最後に十戒についてひとつ指摘しておきたいことを書きます。 それは、十戒のもつニュアンスについてで…

十戒の意義(3)

前回に引き続き、十戒について解説します。 5.キリスト教にとっての十戒 さて前回は、十戒の内容について簡単に解説しました。 前回解説したとおり、キリスト教とルーツを同じくするユダヤ教は、旧約聖書の戒律を守ることを大切にしています。(もっともユ…

十戒の意義(2)

前回に引き続き、十戒について解説します。 3.十戒の内容(続き) さて、前回は第5戒まで解説したので、今回は第6戒から解説します。 (第6戒) 「あなたは殺してはならない。」(出エジプト記20章13節) (第7戒) 「あなたは姦淫してはならない…

十戒の意義(1)

(前回の記事は、こちら) 今回からは、十戒について解説します。 1.十戒とは? 今回のテーマは「十戒」ですが、みなさんは十戒という言葉を聞いたことはあるでしょうか? これは、同名のタイトルで映画にもなっているので、知っている人もいるかもしれま…

終末とは?(6)

前回に引き続き、終末について解説します。 8.終末についての教説の意義 さて今回まで、終末について解説をしてきましたが、いかがだったでしょうか? 繰り返しになりますが、終末という考え方は、聖書を理解する上でとても重要なものです。 しかし、これ…

終末とは?(5)

(前回の記事は、こちら) 前回に引き続き、終末について解説します。 7.「すでに」と「いまだ」の関係 さて前回、使徒行伝の出来事は、言ってみれば「終末の出来事」だったということができると解説しました。 これは一体、どういう意味でしょうか? それ…

投稿頻度をもとに戻します

(前回の記事は、こちら) いつも「聖書の読み方」を読んでいただき、 ありがとうございます。 さて今後の投稿の頻度についてですが、いままでたまっていたメルマガを このブログにほとんど投稿できましたので、 これからは当初の予定通り、毎週水曜日と日曜…

終末とは?(4)

(前回の記事は、こちら) 前回に引き続き、終末について解説します。 5.ペテロたちの勘違い? さて前回、使徒行伝の中で「聖霊降臨」という出来事について記されていると解説しました。 そのとき、ペテロという弟子が、それが旧約聖書の「ヨエル書」の預…

臨時休刊のおしらせ(2)

(前回の記事は、こちら) いつも「聖書の読み方」を読んでいただき、ありがとうございます。 さて、前回もお知らせしましたが、このメルマガの発行人である、私neutral613は、2023年7月25日に、新型コロナウィルスに感染していることがわかりました…

臨時休刊のおしらせ(1)

(前回の記事は、こちら) いつも「聖書の読み方」を読んでいただき、ありがとうございます。 さて、私事ではありますが、このメルマガの発行人である、私neutral613は、2023年7月25日に、新型コロナウィルスに感染していることがわかりました。 それ…

終末とは?(3)

前回に引き続き、終末について解説します。 4.新約聖書での出来事(続き) さて前回のメルマガでは、旧約聖書にあるヨエル書という文書を引用しました。この箇所は、いわゆる「終末」について描写していると思われる部分ですが、これが新約聖書の中で引用…

終末とは?(2)

前回に続き、「終末」について解説します。 2.終末についての記述 さて前回解説したように、終末については旧約・新約問わず、様々な箇所で言及されています。 しかし今回は、旧約聖書の中の「ヨエル書」から、引用したいと思います。このヨエル書には、い…

終末とは?(1)

(前回の記事は、こちら) 今回から、世の終わり=終末について解説します。 1.終末とは? さて、今回のテーマは「終末」ですが、そもそも終末とは何のことでしょうか? 文字通りに言えば、終末とは「物事の終わり」を意味しますが、聖書でいう終末とは、…

イエスはなぜ「ダビデの子」と呼ばれているのか?

(前回の記事は、こちら) 今回は、「ダビデの子」について解説します。 1.ダビデの子とは? 新約聖書を読むと、イエスがしばしば「ダビデの子」と呼ばれている箇所に出くわします。 例えば、 「そこから進んで行かれると、ふたりの盲人が、『ダビデの子よ…

人の子(2)

前回に引き続き、「人の子」について解説します。 2.旧約聖書の中の「人の子」 さて、前回イエスの言う「人の子」という言葉は、自分自身を指す当時の一般的な言葉だったと解説しました。 しかし、イエスの言う「人の子」という言葉は、それだけにとどまら…

人の子(1)

(前回の記事は、こちら) 今回からは、「人の子」について解説します。 1.人の子とは? 新約聖書では、イエスはしばしば自分のことを「人の子」と呼んでいます。例えば、 「イエスはその人に言われた、『きつねには穴があり、空の鳥には巣がある。しかし…

義認(8)

前回に続きます。 9.おわりに 今回で、義認についての解説は終わりです。 少し、抽象的な話が続いてしまいましたが、いかがだったでしょうか? 義認という考え方は、新約聖書の中では特にパウロが強調していますが、これはイエスの十字架を理解する上では…

義認(7)

前回に続き、義認について解説します。 7.律法のもとではなく、恵みのもとにあるとは? 前回,人間の罪というのは、キリストのあがないによって許され、キリストを信じる人間は、もはや罪を裁かれない状態へと移行しているのだと解説をしました。 「このよ…

義認(6)

前回に引き続き、義認について解説します。 6.キリストによるあがない 今まで、ローマ人への手紙の3章21節から24節までを、解説してきました。また前回までの解説で、人間が救われるためには、律法(これは旧約聖書にある戒律)を守ることではなく、…

義認(5)

前回に引き続き、義認について解説します。 5.義とされるのは、戒律を守るのではなく、信仰による さて、前回はローマ人への手紙の3章21節から24節までを引用しました。今回はこの箇所を解説します。 3章21節には、 「神の義が、律法とは別に、し…

義認(4)

前回に引き続き、義認について解説します。 4.義とされるとは? 前回、ローマ人への手紙の中で、人間は本来あるべき状態から逸脱してしまって、罪を犯すような状態へ落ち込んでしまっていると解説してきました。 これが人間の現在の姿であるということです…

義認(3)

前回に引き続き、義認について解説します。 3.ローマ人への手紙第1章 さて、ローマ人への手紙は、人間が現状どのような存在となってしまっているかという問題から出発します。 この手紙の著者はパウロですが、彼は人間は本来あるべき善の状態から、現在は…

義認(2)

前回に引き続き、義認について解説します。 3.義認とは? 前置きが長くなりましたが、今回から義認について解説します。 さて、義認とは何でしょうか? 簡単に言うと、これは人間があたかも罪を犯していないかのように神によってみなされていることを意味…

義認(1)

(前回の記事は、こちら) 今回から、義認について解説します。 1.義認とは? 義認というのは、キリスト教では重要な考え方のひとつです。これは新約聖書、特にパウロの手紙の中では中心的なテーマといっても過言ではありません。 しかし、この義認という…