前回に引き続いて、
旧約聖書と新約聖書の関係について、
皆さんに解説をします。
12.エレミヤの契約
さて、前回の解説では、
旧約聖書のサムエル記に出てくる、
「ダビデの契約」について取り上げました。
そして今回取り上げるのは、
同じ旧約聖書の契約の一つである、
「エレミヤの契約」についてです。
そしてこの契約は、
言ってみれば、
旧約聖書と新約聖書の橋渡しをする、
そんな重要な契約なんです。
ですので、この契約は、
新約聖書の考え方を理解する上でも、
重要なんですね。
さて、ここに出てくる、
エレミヤについてですが、
これは少し前のメルマガでも、
既に取り上げています。
ですので、今回はエレミヤ自身については、
解説を割愛し、今回の解説では、
「エレミヤの契約」にだけ集中して、
取り上げることにします。
さて、この契約は、
旧約聖書のエレミヤ書31章に、
記されています。
そこには、
次のように書かれているんですね。
(少し長いですが、
全文引用します。)
「主は言われる、見よ、わたしがイスラエルの家とユダの家とに新しい契約を立てる日が来る。
この契約はわたしが彼らの先祖をその手をとってエジプトの地から導き出した日に立てたようなものではない。
わたしは彼らの夫であったのだが、彼らはそのわたしの契約を破ったと主は言われる。
しかし、それらの日の後にわたしがイスラエルの家に立てる契約はこれである。
すなわちわたしは、わたしの律法を彼らのうちに置き、その心にしるす。
わたしは彼らの神となり、彼らはわたしの民となると主は言われる。
人はもはや、おのおのその隣とその兄弟に教えて、『あなたは主を知りなさい』とは言わない。
それは、彼らが小より大に至るまで皆、わたしを知るようになるからであると主は言われる。
わたしは彼らの不義をゆるし、もはやその罪を思わない。」
(エレミヤ書31章31節〜34節))
それでは、
少し解説を加えたいと思います。
さて、これまでも解説してきたように、
イスラエル民族は、
エジプトから脱出した後に、
預言者であるモーセの仲介のもとで、
神との契約を結びました。
これが、少し前に解説した、
「シナイの契約」でしたね。
この契約でイスラエル民族は、
神から様々な戒律を与えられ、
これを守ることが、
求められていたんです。
ですが、旧約聖書の歴史を紐解くと、
イスラエル民族は、
神との契約に従順ではなく、
だいたい律法の規定を守らず、
違反するということを、
繰り返していました。
これが、旧約聖書が描く、
イスラエルの民の偽らざる姿なんです。
ですが、ここで重要なことは、
これはイスラエル民族がとりわけ、
神に対して不従順であったわけでは、
ないということです。
彼らが特別かたくなで、
神に対して強情であったというわけでは、
ないんですね。
むしろ、(はっきり言わせてもらうと)
イスラエル民族に限らず、
そもそも人間というのは、
たとえ正しい生き方の基準(律法)を与えられても、
それを守りきれず反抗してしまう、
そんな側面を持ち合わせているということなんです。
これが人間の、
偽らざる姿なんですね。
さて、ここで重要となってくるのが、
今回の「エレミヤの契約」の、
中心的な主題である「新しい契約」という、
考え方なんです。
次回に続きます。
発行人 neutral613
(2026年8月30日まぐまぐ!にて配信)
(このブログでは、日本聖書協会発行の口語訳を引用しています。
聖書 口語訳: ©日本聖書協会 Japan Bible Society
1954,1955,1975,1984,2002)