前回に引き続き、終末について解説します。
8.終末についての教説の意義
さて今回まで、終末について解説をしてきましたが、いかがだったでしょうか?
繰り返しになりますが、終末という考え方は、聖書を理解する上でとても重要なものです。
しかし、これは内容が内容だけに、興味本位で取り上げられたり、あるいはセンセーショナルな解釈をされがちなテーマでもあります。
そういった「世の終わり」や終末の恐怖心や危機感をやたら煽るようなやり方は、新興宗教の一部の人々にとどまらず、
キリスト教会内部にも、そのような人たちは残念ながら存在します。
しかし本来、終末というのは、このように危機感を煽るようなテーマではなく、
「神の義」が貫徹するようなそのような時を現している言葉だといえます。
そして今の時代は、すでにこの「終末」のすでに起こりつつ有るというのが、新約聖書の「終末」に関する解釈だといえます。
なので、いたずらに不安を感じるのではなく、むしろ落ち着いた生活を送ることが、現代のような時代には特に求められている態度だと
いえるのではないでしょうか?
(2023年8月9日まぐまぐ!にて配信)
(このブログでは、日本聖書協会発行の口語訳を引用しています。
聖書 口語訳: ©日本聖書協会 Japan Bible Society
1954,1955,1975,1984,2002)