聖書の読み方

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イエスはなぜ「ダビデの子」と呼ばれているのか?

(前回の記事は、こちら

 

今回は、「ダビデの子」について解説します。

 

 1.ダビデの子とは?
  新約聖書を読むと、イエスがしばしば「ダビデの子」と呼ばれている箇所に出くわします。
 例えば、

 「そこから進んで行かれると、ふたりの盲人が、『ダビデの子よ、わたしたちをあわれんで下さい』と叫びながら、イエスについてきた。」
 (マタイによる福音書9章27節)

 とか、

 「ところが、ナザレのイエスだと聞いて、彼は『ダビデの子イエスよ、わたしをあわれんでください』と叫びだした。多くの人々は彼をしかって黙らせようとしたが、彼はますます激しく叫びつづけた、『ダビデの子イエスよ、わたしをあわれんでください』。」
 (マルコによる福音書10章47節ー48節)

 と書かれています。
  なぜ、イエスは人々から「ダビデの子」と呼ばれているのでしょうか?

 

 2.「ダビデの子」の意味
  さて、ダビデの子という言葉を理解するには、そもそもダビデという人物が誰なのかを、理解する必要があります。
 ダビデのというのは、旧約聖書の時代のイスラエルの王の名前です。
 このダビデという人物は、イスラエルでは理想的な王として、ユダヤ人の間では非常に尊敬されている人物です。
  では、なぜイエスがその「ダビデの子」と呼ばれているのでしょうか?
  じつは旧約聖書には、このダビデの血筋から、将来ユダヤ人を救う人物(メシアといいます)が現れると予告されていました。
 それでイエスは群衆たちから、自分たちを救ってくれる救世主=メシアであると信じられていたので、彼らから「ダビデの子」と呼ばれていたわけです。
 言ってみれば、これは彼らの信仰の告白だったとも、いえるわけです。

 

 (次回の記事は、こちら

 

 (2023年7月12日まぐまぐ!にて配信)

 

(このブログでは、日本聖書協会発行の口語訳を引用しています。

聖書 口語訳: ©日本聖書協会 Japan Bible Society

        1954,1955,1975,1984,2002)