聖書の読み方

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義認(1)

 (前回の記事は、こちら

 

 今回から、義認について解説します。
 
 1.義認とは?


 義認というのは、キリスト教では重要な考え方のひとつです。これは新約聖書、特にパウロの手紙の中では中心的なテーマといっても過言ではありません。
 しかし、この義認という言葉は、一般にはあまり馴染みのない言葉ではないでしょうか? ですので、今回からはこの義認について、詳しく解説したいと思います。
 
 2.パウロの手紙


 まず義認について解説する前に、新約聖書の文書について大まかに解説していきましょう。
 新約聖書は全部で27巻の文書から成り立っています。
 これには大きく分けて、福音書使徒行伝、書簡(手紙類)、そして黙示録の4つに分類できます。
 福音書というのは、イエス・キリストの言行についてまとめたもので、これが一番わかりやすいと思います。次の使徒行伝は、イエスの弟子たちの言行録で、これはキリスト教会が新しく生まれて、発展してゆく様子を記した、とても重要な文書です。
 次に来るのが手紙類=書簡で、これはキリストの弟子たちが各地の教会に宛てた手紙を指しています。
これが新約聖書の中に文書として残っています。
 特にパウロという弟子は、キリスト教会の形成に決定的な影響を残した人物で、彼の書いた手紙が新約聖書の中では突出して多く収録されています。
 そしてこれから解説するのは、このパウロが書いたローマ人への手紙という書簡になります。
 最後に収録されているのがヨハネの黙示録で、これは世の終わり=終末に起きる出来事を、象徴的な描写で描いている文書です。
 これが新約聖書27巻の概略です。
  
 次回以降ローマ人への手紙を引用しつつ、義認について解説していきます。

 

 (2023年6月7日まぐまぐ!にて配信)

 

(このブログでは、日本聖書協会発行の口語訳を引用しています。

聖書 口語訳: ©日本聖書協会 Japan Bible Society

        1954,1955,1975,1984,2002)