聖書の読み方

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十戒の意義(1)

(前回の記事は、こちら) 

 

今回からは、十戒について解説します。

 

 1.十戒とは?
 今回のテーマは「十戒」ですが、みなさんは十戒という言葉を聞いたことはあるでしょうか?
 これは、同名のタイトルで映画にもなっているので、知っている人もいるかもしれませんね。
 十戒とはその名の通り、10個の戒律から構成されている戒律です。
 これは、まさに一神教の本質を記しているといっても過言ではない戒律です。
そして旧約聖書によれば、石版に記されていたと記されています。
 (出エジプト記32章15節ー16節)

 

 2.十戒の内容
 さて十戒は、旧約聖書出エジプト記の第20章と、申命記の第5章に記されています。
 そして先程書いたように、十戒キリスト教など、いわゆる一神教の本質を伝える戒律といっても過言ではありません。
 その十戒は、次のように始まっています。

 「主はこのすべての言葉を語って言われた。『わたしはあなたの神、主であって、あなたをエジプトの地、奴隷の家から導き出した者である。』(出エジプト記20章1節ー2節)
 
 出エジプト記によると、イスラエル民族はエジプトの地で、奴隷として酷使され、虐待されていたと記されています。その時代に、モーセという預言者が現れ、かれの指導のもとで、エジプトを脱出したと旧約聖書には書いてあります。この出来事を「出エジプト」といいます。


 そして、イスラエル民族は荒野での生活の後、シナイ山というところで、モーセを仲介として、神と契約を結び、そのときに神がイスラエル民族が守るべき戒律を与えられのだと聖書は伝えています。そのときに与えられた戒律が、この十戒です。
 (第1戒)
 「あなたはわたしのほかに、なにものをも神としてはならない。」(出エジプト記20章3節)
 これは、次の第2戒と合わせて、一神教の基本的な原則を述べたものです。他の神、あるいは神々を拝むことは、少なくとも一神教に入った場合には、禁止されています。また、神を見える形(偶像といいます)として拝むことも、禁止されています。
 (第2戒)
 「あなたは自分のために、刻んだ像を造ってはならない。」(同4節)
 (第3戒)
 「あなたは、あなたの神、主の名を、みだりに唱えてはならない。」(同7節)
 (第4戒)
 「安息日を覚えて、これを聖とせよ。」(同8節)
 安息日というのは、労働から離れて、神を礼拝する日のことです。ユダヤ教ではもともと土曜日でしたが。キリスト教では、キリストが3日目に復活したという新約聖書の記述に基づいて、日曜日をこの安息日に定めることにしています。
 (第5戒)
 「あなたの父と母を敬え。」(同12節)
 両親を大切にすることも、十戒では教えています。

 次回に続きます。

 

 (2023年8月13日まぐまぐ!にて配信)

 

(このブログでは、日本聖書協会発行の口語訳を引用しています。

聖書 口語訳: ©日本聖書協会 Japan Bible Society

        1954,1955,1975,1984,2002)