聖書の読み方

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なぜイエスはキリストと呼ばれているのか?(5)

 前回に引き続き、キリストの意味についての解説です。

 

 7.イエスはキリストではない?


 前回までの解説では、主に旧約聖書を引用しながら、キリストとは何なのかについて解説をしました。
 繰り返しになりますが、旧約聖書では神から聖別された人物に、油を注ぐという慣習がありました。
 そしてその油注がれた者を、メシアと呼んでいたのでした。
 新約聖書のキリストという言葉も、メシアと本来同じ意味ですが、
 ただ旧約がヘブライ語、そして新約がギリシャ語で書かれているため、別の言葉が使われているわけです。


 さて旧約聖書では神から聖別され、油を注がれた人物には、3つのタイプがありました。
 それは、
 1.イスラエルの王となる人
 2.イスラエルの祭司
 3.イスラエルの民の解放者(救済者)

の3つのタイプです。
 この3つのタイプの人物に与えられる称号こそが、メシア(油注がれた者)だったわけです。

 実は新約聖書のキリストという言葉も、基本的には旧約聖書の場合と同様です。
 つまりイスラエルの王、祭司、そして解放者(救い主)が、キリスト(メシア)とよばれているわけです。
 しかし新約聖書を読んでみても、イエス・キリストは、一見旧約聖書に出てくるようなメシアとは、異なるように思えます。
 では次回以降、これについて詳しくみていきましょう。

 次回に続きます。

 

 (2024年2月18日まぐまぐ!にて配信)

 

(このブログでは、日本聖書協会発行の口語訳を引用しています。

聖書 口語訳: ©日本聖書協会 Japan Bible Society

        1954,1955,1975,1984,2002)