聖書の読み方

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聖書の契約2

前回に引き続き、聖書の契約について解説します。

 

3.上下契約か、対等契約か?


 一般的に考えれば、神と人間との関係は上下契約の方がふさわしいように思えます。
そもそも神というのは絶対的な存在です。そうした絶対的な存在と契約を結ぶのだから、人間はその絶対的な存在=神に対してただ忠誠を誓って服従さえすればよい、それが自然だといえます。
 しかし、本当にそうでしょうか? それが本当に聖書の「契約」なのでしょうか?

 

4.聖書の契約は対等契約


 結論を言うと、聖書の契約は対等契約であって、上下契約ではありません。神と人間が対等な立場で互いに契約を結ぶ、そんな関係です。
人間が神に対して、一方的な服従を強いられる、そのような関係では決してありません。だから、仮に神か人間のどちらかが契約を履行しなければ、もう一方の相手はその契約を履行しなくてもよいし、その契約を破棄しても構わない。
 それが、対等な者同士が行う契約の形です。
そして、そうした信用に基づいた神と人間との間の契約関係こそ、旧約聖書、そして新約聖書に共通の神と人間との関係です。

聖書の契約についての解説は、以上です。序盤から抽象的な話になってしまいましたが、お分かりになったでしょうか?

 次回からは「悔い改め」について解説します。

 

(2023年5月7日まぐまぐ!にて配信)