前回に引き続き、キリストの意味についての解説です。
16.(理由その3)神との契約が更新されたから
さて、イエスがキリストである3つ目の理由。
それは神との契約が、そもそも更新されているからです。
この神との契約が更新されたという考え方は、つまるところキリスト教にとって決定的に重要です。
これについては、前回引用したヘブル人への手紙の中で、かなり組織的に解説がなされています。
ですが、ここではかなり省略をして解説をしたいと思います。
「祭司制に変更があれば、律法にも必ず変更があるはずである。」
(ヘブル人への手紙7章12節ー13節)
いきなり何のことかよくわからないとは思いますが、少し解説をします。
さて祭司制というのは、旧約聖書の律法にある祭司制度で、ここには様々な規定がありました。
その中に祭司となるのは、レビ族という部族に限るという規定がされています。
ところで、ここで詳しく解説はしませんが、このヘブル人への手紙の著者は、
旧約聖書の祭司制が、すでに変更されて、別の契約(これを新約というのですが)に移行していると、
主張します。
そして、この別の契約で祭司として務めをしているのが、イエスだというわけです。
「しかし彼は、永遠にいますかたであるので、変わらない祭司の務を持ち続けておられるのである。」
(ヘブル人への手紙7章24節)
いかがでしょうか?
かなり抽象的な話が続いたので、いまいちよく分からなかったかもしれません。
つまり、旧約聖書の契約が、更新されて、別の契約(新約)に移行して、
その契約のもとで祭司であるのがキリストだというわけです。
このヘブル人への手紙については、いずれもう少し詳しく解説をしたいと思います。
次回に続きます。
発行人 neutral613
(2024年3月17日まぐまぐ!にて配信)
(このブログでは、日本聖書協会発行の口語訳を引用しています。
聖書 口語訳: ©日本聖書協会 Japan Bible Society
1954,1955,1975,1984,2002)