聖書の読み方

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キリストの復活と聖書の信仰(7)

 前回に引き続き、聖書の信仰についての解説です。

 

 11.アブラハムの信仰(2)


 前回解説をしたとおり、アブラハムとサラは年を取ってしまい、
二人が実際に子供を持つことは、もはや無理だといえる状況でした。
 実際、二人は侍女のハガルがアブラハムの子供を生むという形で、イシュマエルをもうけ、彼を跡継ぎにしたのでした。
 しかし彼の前に現れた「神」は、最初にアブラハムに現れた時と同様、
あくまでアブラハムとサラから、二人の跡継ぎが生まれるのだと強調します。

 

 「そしてアブラハムは神に言った、『どうかイシマエルがあなたの前に生きながらえますように』。」
 (創世記17章18節)

 

 「神は言われた、『いや、あなたの妻サラはあなたに男の子を産むでしょう。名をイサクと名づけなさい。わたしは彼と契約を立てて、後の子孫のために永遠の契約としよう』。」
 (創世記17章19節)

 

 神は、あくまでアブラハムの正妻サラが、子供を生むのだといいます。
 最初にこのことを聞いた時、アブラハムは笑ったといいます。なぜなら、
 
 「アブラハムはひれ伏して笑い、心の中で言った、『百歳の者にどうして子が生まれよう。サラはまた九十歳にもなって、どうして産むことができようか』。」
 (創世記17章17節)

 

 と思ったからです。
 それはそうでしょう。
 彼は99歳、そしてサラは90歳、おまけに妻は不妊症である。
そんな二人が子を持つことは、もはや神にだって出来はしない、
 そう、彼は考えたのでしょう。

 しかし、あくまで神は先程引用したように、


 「いや、あなたの妻サラはあなたに男の子を産むでしょう。名をイサクと名づけなさい。わたしは彼と契約を立てて、後の子孫のために永遠の契約としよう』」
 (同上17章19節)

 

 と言ってききません。
 こうして、アブラハムと神の押し問答?のような会話が続き、この物語は新たな段階へと向かいます。

 次回に続きます。

 

 (2024年1月10日まぐまぐ!にて配信)

 

(このブログでは、日本聖書協会発行の口語訳を引用しています。

聖書 口語訳: ©日本聖書協会 Japan Bible Society

        1954,1955,1975,1984,2002)