聖書の読み方

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キリストの復活と聖書の信仰(4)

 前回に引き続き、聖書の信仰についての解説です。

 

 7.アブラハムの生涯(1)
 前回予告したとおり、今回からのテーマは、創世記のアブラハムという人物です。
聖書の記述に従えば、今からだいたい4000年ほどまえの人です。
 最初はアブラハムではなく、アブラムと呼ばれていました。

 

 彼の父親はもともと、カルデアのウルという所に住んでいました。
これはユーフラテス川下流にあった古代の都市の名前です。
 これは現在のイラクの南部に位置します。そこから、ハランという所に移り住みました。(これは現在のシリア北部)
 彼にはサライという名前の妻と、ロトという甥がいました。
アブラムは遊牧民で、多くの家畜を飼育していた人物です。
 さてこのアブラムですが、驚くべきことに、あるとき神からの啓示を受けたと、聖書にはあります。
 彼は、

 

 「時に主はアブラムに言われた、
『あなたは国を出て、親族に別れ、父の家を離れ、私が示す地に行きなさい。
 わたしはあなたを大いなる国民とし、あなたを祝福し、あなたの名を大きくしよう。あなたは祝福の基となるであろう。
 あなたを祝福する者をわたしは祝福し、あなたをのろう者をわたしはのろう。
 地のすべてのやからは、あなたによって祝福される』。」
 (創世記12章1節ー3節)

 

 と命じられたといいます。
 どんな風に啓示を受けたのかはわかりません。
が、とにかく彼はその啓示を受けた「神」の命じたように、それまで住んでいたハランの地を離れ、カナン(パレスチナ地方のこと)へと旅立つことにしました。

 

 「アブラムは主が言われたようにいで立った。ロトも彼と共に行った。アブラムはハランを出た時七十五歳であった。アブラムは妻のサライと、弟の子ロトと、集めたすべての財産と、ハランで獲た人々とを携えて、カナンに行こうといで立ち、カナンの地に来た。」
 (創世記12章4節ー5節)

 

 このように、彼は妻であるサライと、甥のロトと、その家族と、家畜や使用人たちと共に、カナンへ住むことにしました。
 そこで、彼は自分をカナン地方へと導いた神と、ある約束、つまり契約を結びます。
 これについては、次回詳しく解説をすることにしましょう。

 次回に続きます。

 

 (2023年12月31日まぐまぐ!にて配信)

 

(このブログでは、日本聖書協会発行の口語訳を引用しています。

聖書 口語訳: ©日本聖書協会 Japan Bible Society

        1954,1955,1975,1984,2002)