前回に引き続き、聖書の信仰についての解説です。
16.アブラハムとキリスト(2)
さてローマ人への手紙の中で、パウロは次のように続けます。
「すなわち、およそ百歳となって、彼自身のからだが死んだ状態であり、また、サラの胎が不妊であるのを認めながらも、なお彼の信仰は弱らなかった。」
(ローマ人への手紙4章19節)
これまでの解説のとおり、アブラハムとサラは、年を取ってしまい、もはや子供を持つことなど、期待できない状態でした。
更に悪いことにサラは不妊症で、最後には生理も止まっていました。
このことは、これまでの創世記の解説でも触れましたね。
しかしパウロによれば、それでもアブラハムの信仰は、弱らなかったといいます。
実際のところは、イシュマエルをこしらえたりしていたわけですが。
ですが、それでも神を信じたのだと、パウロは言います。
「彼は、神の約束を不信仰のゆえに疑うようなことはせず、かえって信仰によって強められ、栄光を神に帰し、神はその約束されたことを、また成就することができると確信した。」
(ローマ人への手紙4章20節ー21節)
アブラハムは、年を取っていましたが、それでも神の約束を信じた、そう彼は言います。それは、
「彼は望みえないのに、なおも望みつつ信じた。」
(ローマ人への手紙4章18節)
という姿でした。
だから彼は高齢であったにも関わらず、イサクという跡継ぎを神から与えられた。
そうパウロは結論づけます。
次回に続けます。
(2024年1月24日まぐまぐ!にて配信)
(このブログでは、日本聖書協会発行の口語訳を引用しています。
聖書 口語訳: ©日本聖書協会 Japan Bible Society
1954,1955,1975,1984,2002)