聖書の読み方

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新約聖書の時代背景(10)

 前回に引き続き、新約聖書の時代背景について解説します。

 

 11.ユダヤ教と神殿
 今回は、当時のユダヤ教の神殿について解説します。
 新約聖書の時代、ユダヤ教の中心は神殿にありました。
 この神殿はヘロデ大王の時代に大幅に改修され、その壮大な建築は多くの民を魅了していたといいます。
 当時20歳以上のユダヤ人は、1年ごとに神殿に「宮の納入金」(マタイ17章24節)を納める必要がありました。
 これは以前解説した、散在(ディアスポラ)のユダヤ人も同様です。
 納める金額は、当時の通貨で2ドラクマ、これは現在の日本円で約200円程度でした。


 また当時の神殿では、古い貨幣が使われていました。
 ですので、神殿では両替屋が店を開いていたといいます。(マタイ21章12節)
 神殿では、旧約聖書に定められた様々な犠牲の儀式が、祭司によって執り行われ、シェマの祈り(申命記の6章4節ー5節の祈り)の朗唱、そして様々な礼拝音楽などが奏でられていました。

 一生に一度は、この宮の庭に入りたい。
 それが、当時の多くのユダヤ人の願いでした。

 

(次回の記事は、こちら

 

 (2023年10月8日まぐまぐ!にて配信)

 

(このブログでは、日本聖書協会発行の口語訳を引用しています。

聖書 口語訳: ©日本聖書協会 Japan Bible Society

        1954,1955,1975,1984,2002)