11.ユダヤ教と神殿
今回は、当時のユダヤ教の神殿について解説します。
新約聖書の時代、ユダヤ教の中心は神殿にありました。
この神殿はヘロデ大王の時代に大幅に改修され、その壮大な建築は多くの民を魅了していたといいます。
当時20歳以上のユダヤ人は、1年ごとに神殿に「宮の納入金」(マタイ17章24節)を納める必要がありました。
これは以前解説した、散在(ディアスポラ)のユダヤ人も同様です。
納める金額は、当時の通貨で2ドラクマ、これは現在の日本円で約200円程度でした。
また当時の神殿では、古い貨幣が使われていました。
ですので、神殿では両替屋が店を開いていたといいます。(マタイ21章12節)
神殿では、旧約聖書に定められた様々な犠牲の儀式が、祭司によって執り行われ、シェマの祈り(申命記の6章4節ー5節の祈り)の朗唱、そして様々な礼拝音楽などが奏でられていました。
一生に一度は、この宮の庭に入りたい。
それが、当時の多くのユダヤ人の願いでした。
(次回の記事は、こちら)
(2023年10月8日まぐまぐ!にて配信)
(このブログでは、日本聖書協会発行の口語訳を引用しています。
聖書 口語訳: ©日本聖書協会 Japan Bible Society
1954,1955,1975,1984,2002)